再帰代名詞は英語学習者にとって少し難解に感じられることがあります。しかし、正しい使い方を理解すれば、英語表現の幅が広がり、より自然な会話ができるようになります。この記事では、再帰代名詞の基本的な使い方から、日常会話での応用例までを詳しく解説していきます。
再帰代名詞とは？
再帰代名詞（Reflexive Pronouns）は、主語と同じ人物や物を指す代名詞のことです。日本語では「自分自身」「自ら」などに相当します。英語の再帰代名詞には以下の形があります：
– myself（私自身）
– yourself（あなた自身）
– himself（彼自身）
– herself（彼女自身）
– itself（それ自身）
– ourselves（私たち自身）
– yourselves（あなたたち自身）
– themselves（彼ら自身）
これらの再帰代名詞は、主に次のような状況で使用されます。
主語と目的語が同じ場合
再帰代名詞の最も基本的な使い方は、主語と目的語が同じである場合です。この場合、再帰代名詞を使ってその関係を明確にします。
例：
– I taught myself how to play the guitar.（私はギターの弾き方を自分で学びました。）
– She made herself a cup of coffee.（彼女は自分でコーヒーを入れました。）
このように、再帰代名詞は行為の受け手が行為者自身であることを示します。
強調のために使う場合
再帰代名詞は、主語を強調するためにも使用されます。この場合、再帰代名詞は文章の中で強調したい部分のすぐ後に置かれます。
例：
– The CEO himself presented the award.（CEO自身が賞を授与しました。）
– They did it themselves.（彼ら自身がそれをやりました。）
このようにして、行為者が特定の人物であることを強調することができます。
再帰代名詞の位置
再帰代名詞の位置は、文の構造によって異なることがあります。ここでは、一般的な位置について説明します。
動詞の後に置く場合
通常、再帰代名詞は動詞のすぐ後に置かれます。
例：
– He cut himself while shaving.（彼はひげを剃っているときに自分を切ってしまいました。）
このように、再帰代名詞は動詞の直後に置かれ、行為の受け手が行為者自身であることを示します。
前置詞の後に置く場合
再帰代名詞が前置詞の目的語として使われる場合もあります。この場合、再帰代名詞は前置詞の後に置かれます。
例：
– She looked at herself in the mirror.（彼女は鏡に映った自分を見ました。）
前置詞の後に再帰代名詞を置くことで、行為の対象が行為者自身であることを示します。
再帰代名詞の誤用を避けるために
再帰代名詞は便利なツールですが、誤用されることも多いです。以下は、よくある誤用とその正しい使い方です。
再帰代名詞を主語として使わない
再帰代名詞は主語として使うことはできません。主語として使う場合は、通常の主格代名詞を使います。
誤：
– Myself went to the store.（×）
正：
– I went to the store.（○）
他動詞の目的語として使わない
再帰代名詞は、他動詞の目的語として使うこともできません。この場合も通常の目的格代名詞を使います。
誤：
– He saw myself at the park.（×）
正：
– He saw me at the park.（○）
再帰代名詞の発展的な使い方
再帰代名詞は基本的な使い方以外にも、いくつかの発展的な使い方があります。ここでは、そのいくつかを紹介します。
再帰的な表現
再帰代名詞は、再帰的な表現として使われることがあります。これは、行為が行為者自身に直接的または間接的に影響を与えることを示します。
例：
– He is talking to himself.（彼は自分自身と話しています。）
– She blamed herself for the mistake.（彼女はそのミスを自分自身のせいにしました。）
このように、再帰的な行為を表現するために再帰代名詞が使われます。
形式主語の強調
再帰代名詞は、形式主語（itやthereなど）の後に置いて強調するためにも使われます。
例：
– It was himself who made the decision.（決断を下したのは彼自身でした。）
このようにして、形式主語の後に再帰代名詞を置くことで、特定の人物や物を強調することができます。
日常会話での応用例
再帰代名詞は日常会話でも頻繁に使われます。以下は、日常会話での再帰代名詞の応用例です。
自己紹介
自己紹介の際に、再帰代名詞を使って自分を強調することができます。
例：
– Hello, I’m John. I taught myself how to code.（こんにちは、ジョンです。私は独学でプログラミングを学びました。）
アドバイスをする場合
アドバイスをする際にも、再帰代名詞を使って強調することができます。
例：
– You should take care of yourself.（自分自身を大切にするべきです。）
感謝を表現する場合
感謝を表現する際にも、再帰代名詞を使うことでより丁寧な印象を与えることができます。
例：
– Thank you for helping me. I couldn’t have done it by myself.（手伝ってくれてありがとう。自分一人ではできなかったです。）
練習問題で確認しよう
再帰代名詞の使い方を理解するためには、実際に練習してみることが大切です。以下の練習問題を解いてみてください。
練習問題 1
次の文を再帰代名詞を使って完成させてください。
1. She looked at _______ in the mirror.
2. He taught _______ how to swim.
3. They enjoyed _______ at the party.
練習問題 2
次の文で誤っている再帰代名詞を修正してください。
1. Myself went to the store.
2. He saw myself at the park.
3. She made hisself a sandwich.
解答
練習問題 1の解答：
1. She looked at herself in the mirror.
2. He taught himself how to swim.
3. They enjoyed themselves at the party.
練習問題 2の解答：
1. I went to the store.
2. He saw me at the park.
3. She made herself a sandwich.
再帰代名詞の使い方を正しく理解することで、英語の表現力が向上します。この記事を参考にして、再帰代名詞の使い方をマスターしましょう。
